トランプ手品の鉄板ネタ。エレベーション(好きなカードを一番上に移動)を解説
マジックの現象
マジシャンが「カード束から好きなカードを1枚選んでください」と言い、1枚選んだあなた。
選んだカードが束の中央付近に戻されます。
その後、マジシャンが指を鳴らすとあ〜ら不思議。
カード束の中にあるはずの、あなたが選んだカードが一番上に!
マジシャン「あなたが選んだカードはこれですね(ニヤッ)」
準備するもの
- トランプだけです
種明かし・実演方法
以下よりマジックの種明かしと、実演方法をご紹介します。
これは「エレベーションカード」とも呼ばれる定番ネタで、知らない方はいないんじゃないかと思うぐらい有名です。
特別な仕掛けがいらず、トランプさえあれば誰でも出来るマジックという点も魅力的ですね。
それでは、手順を見ていきましょう。
手順1
カード束の一番上のカードを表向きにひっくり返しておく。
まずは裏向きのカード束の中から、観客にカードを1枚選ばせます。
次に、左手にカード束を持ったまま右手でカードを観客に見せます。
観客の注意が選んだカードに行く様にし、カードに注目させたまま、左手に持ってあるカード束の一番上のカードだけを表向きにひっくり返します。
「ミスディレクション」と呼ばれるテクニックです。
ミスディレクションとは
ミスディレクションとは、ディレクション(=方向性)をミスさせる、つまり、観客の注意を間違った方向に向けて、秘密動作や真実から逸らせる技術のことを指す。
心理的手法の1つ。
フィジカル(physical 身体的)、サイコロジカル(psychological 心理的)、タイム(time 時間)の三種類がある。
ひっくり返す方法としては、机があり椅子に座っているのであれば 机の下でひっくり返すのが一番よいでしょう。
立って行なっている場合は、親指でカード束の一番上のカードをスライドさせ、脇腹や腰に引っ掛ける様にカードを返すのがやりやすいと思います。
※観客にカードをひっくり返しているのがわからないようにしてください。
手順2
カード2枚を重ね、1枚のカードの様に見せる
選ばせたカードを手順1の一番上のカードを表向きにしているカード束の上に重ねます。
この時、選んだカードを重ねた表向きにひっくり返した一番上のカードと、それより下のカード束の間に小指を使って少し空間を開けてください。
「ブレイク」と呼ばれるテクニックです。
ブレイクとは
小指の先をカードに挟むことで、デックを2つに分けたまま保持するテクニックを指す。
トランプマジックの基本テクニックの1つ。
「ダブルリフト」と呼ばれるテクニックと組み合わせて使用される事も多い。
これによって、違和感なくカードを重ねられ、さも1枚しか持っていない様に見せることができます。
2枚の表向きの重なったカードが、裏向きのカード束の上にある状態になったら、この2枚を一度に持ち、観客に見せます。
- カードがズレない様に注意してください。
- 親指・人差し指・中指の3本でカードを挟み、薬指をカードの下に添えておくとズレにくいです。
手順3
重ねたカードをカード束の中へ入れる
カード束の真ん中らへんに2枚のカードを重ねたまま半分程度入れ、その状態のまま観客に見せます。
この時、観客は自分が選んだカードが、カード束の中へ入っていることを確認します。
半分程度入った状態のまま、カード束をもっている左手を元の位置に戻す。
この時観客からカードの表面が見えない様にし、右手で2枚のカードを前後にずらします。
次に、左手の人差し指で、2枚重ねのうち観客が選んだカードのみをスライドし、その動作の流れでカード束も一緒に上から押し込む様にスライドします。
カード束の下半分ぐらいが出てきますので、それを持ち上げて一番上に重ねる。
手順4
指パッチンやカードを弾く動作で、さも瞬間移動させたように見せる
手順3で、重ねたカードの一番上がすでに観客が選んだカードになってるので、何かアクションを起こした後に観客に見せましょう。
親指と薬指でカード束を持ち、カード束の下から上に向かって人差し指の爪をスライドすると、それらしい動きになりますよ。
手順はそれなりに多いけど簡単!
いかがだったでしょうか。
トランプマジックで、手順が少し難しい感じもしますが、やってみれば案外簡単で、仕掛けも単純明快です。
強いて言うなら、「ブレイク」については(クオリティを高めるのであれば)訓練が必要になるでしょう。
考えるより、やって慣れていった方が良いでしょうね。
皆さんもぜひ、チャレンジしてみてください。
参考動画
今回の記事は以下の動画を参考に作成しました。
より具体的なムーブを知りたい方は、ぜひご参照下さい。