真ん中のカードが一番上に上ってくる手品。トランプ1組だけで出来ます
マジックの現象
マジシャンがデックトップのカード1枚を裏返し「ダイヤの9」を見せます。
再び裏側に戻し、デックトップのカードをデッキの真ん中に差し込みます。
再びデックトップの1番上をめくると、なぜかデッキの真ん中に差し込んだはずの「ダイヤの9」でした。
※カード全て確認しても「ダイヤの9」は2枚ありません。
準備するもの
- トランプ1組
種明かし・実演方法
以下よりマジックの種明かしと、実演方法をご紹介します。
見せるのは上から2枚めのカード
最初に客に見せたのは、実はデックの一番上のカードではなかったのです。
一番上のカードをめくったように見せていましたが、実は2枚同時に掴んでいたので、見えていたのは上から2枚めのカードでした。
この2枚同時に掴むテクニックは「ダブルリフト」と呼ばれます。

ダブルリフトとは
カード2枚を摘んだまま、カードをひっくり返すテクニックを「ダブルリフト」と言う。
実際には2枚ひっくり返していても、同時に裏返すため1枚だけ裏返ったように見える。
「ブレイク」と呼ばれるテクニックと組み合わせて使用される事も多い。
トランプマジックの基本テクニックの1つ。
多少コツが必要ですが、慣れれば簡単です。
2重に持ったカードを相手に見せたあとは、重ねたカードがずれないようにデックトップに戻します。
後は自由に演技しよう
仕掛けはこれで終わりなので、後はデックトップカードをデッキの真ん中に戻し、再びデックトップのカードを見せれば最初に客に見せたカードが現れます。
これを淡々とやると「ふ~ん」で終わってしまいますし、「同じカードをデックの上に2枚置いてたんだろ」と指摘される場合もあり、雰囲気が悪くなる場合もあります。
対策としては、カードにまずマークを付けてもらい、それを受け取る際にデックの上から2番めに仕込むことで、今回のマジックに繋げる方法が考えられます。
上級者はダブルリフトではなく、パスを使ってカード位置をコントロールしてみるのも良いですね。

パス(Pass)とは
パスとは、秘かにカードの上半分と下半分を入れ替える技法を指す。
- クラシックパス
- カバーパス
- インビジブルパス
といったパスが有名。
非常に高度なテクニックだが、汎用性が高く効果も大きい。
客としては自分がマークを付けたカードがデックの中を駆け上がってきたように見えるので、とても不思議に感じるでしょう。
「魔法をかけます」
などと、何らかの呪術的な演出も良いですね。
「カードがどんどん今、上に登ってきていますよ!」などと言いながら、デックを下から上に盛り上げるように波打たせて見せる演出もテレビで見かけました。
自由度が高いので面白いマジックですね。
ぜひ、自由な発想で客を驚かせてみてください。
参考動画
今回の記事は以下の動画を参考に作成しました。
より具体的なムーブを知りたい方は、ぜひご参照下さい。